開発・改善への取り組み

私たちは、浴槽設備の軽量化やマッスルスーツ(装着型介護ロボット)の導入など、積極的にスタッフの作業負担を軽減するための設備導入を行ってまいりました。これまでの開発への取り組みをご紹介します。

2006年に東山グループ入りした際に、東山グループの安井功会長の指示のもと、職場環境改善を目的として、訪問入浴で使用する作業用具の軽量化や使い勝手向上を図るべく数々の改良を進めて参りました。

自社専用浴槽の開発

2008年、訪問入浴介護で使用する「浴槽」の軽量化のために、ガラスファイバー(FRP)素材を導入して4kgの軽量化(27kg→23kg)に成功しました。
2011年には、カーボンプラスチック素材(CFRP)の導入により12kg(23kg→11kg)の軽量化に成功しました。
その後3年間をかけて、全車両の浴槽を全て軽量浴槽へ交換しました。

平成19年7月 自社専用浴槽(訪問入浴用)の開発スタート
平成20年4月 自社専用浴槽(訪問入浴用)完成
重量27㎏→23㎏(▲4㎏)、GFRP製(ガラスファイバー)
平成21年5月 軽量浴槽(訪問入浴用)の開発スタート
平成22年1月 軽量浴槽(訪問入浴用)完成
重量23㎏→11㎏(▲12㎏)、CFRP製(カーボンプラスチック)

マイクロバブル車載タイプの導入

2011年、マイクロバブル発生装置を全車両へ導入。マイクロバブルは1~100μmの超微細な気泡が、不要になった皮脂膜だけを優しく洗い流すもので、皮脂が弱くせっけんの使用ができないお客様にも大変喜んでいただけるものとなりました。

平成23年12月 マイクロバブル車載タイプを全入浴車両へ導入

マッスルスーツ(装着型筋力補助装置)の共同開発

介護職は中腰姿勢での作業が多いことから、腰痛に悩まされている従業員がすくなくありません。そこで、2010年から東京理科大学とマッスルスーツの共同開発を開始しました。訪問入浴介護は水を使用する仕事のため、電力を品要しないような装置が求めらていました。
そこで、圧縮した空気をエネルギーとすることで、電気を使用せずにとも、抱え時に生じる腰への負担を軽減できる装置が完成しました。2013年に初号モデル100台を現場へ導入し、2014年には追加500台を導入、すべての入浴車に1台ずつ配備しました。

平成22年8月 東京理科大学とマッスルスーツ(装着型筋力補助装置)の共同開発開始
平成25年7月 マッスルスーツの初号モデル完成。100台導入
平成26年10月 マッスルスーツ500台追加導入(本格的に現場へ導入)

電子カルテの導入

2018年からは、電子カルテを導入しました。介護サービスにとって記録はとても重要な責務です。サービスの提供内容やお客様のバイタルサイン等、毎回のデータが蓄積されていきます。より正確に、リアルタイムで記録を作成・保管し、必要に応じてお客様や他サービスとの連携に役立てています。

電子カルテの導入
平成29年3月 電子カルテプロジェクトが発足
平成30年1月 電子カルテを本番導入。

マルチ担架シート・スライダーボード

「脱抱え介助/ノーリフトケア」をテーマに、従業員の腰痛の原因となっているお客様を抱きかかえて移乗する介助からの脱却を目指し、多機能担架の開発をスタートし、2020年には多様な環境に対応できるマルチ担架シートを完成させました。移乗介助を抱えから担架に切り替えることで、従業員の腰への負担を軽減し、お客様も安心してご利用いただける移乗を確立しました。また、スライダーボードと併用することでより大きな作業負荷軽減を実現し、介助の幅を広げました。

令和元年6月 次世代型多機能担架開発スタート
令和元年7月 業務改善ワーキングチーム発足
令和元年9月 多機能担架(メッシュ式)初号機開発
令和2年1月 メッシュシートに保護機能を持たせマルチ担架完成
100枚 テスト導入
令和2年4月 マルチ担架600枚量産開始、本格的に現場導入

その他にも電子タイムカードや工程システム、分析システムなど様々なシステムを社内開発しており、直接部門から改善提案を収集し、とりわけ業務においてインパクトの大きい提案は、プロジェクトチームを結成しながらさらなる改善を実行しています。