2023/10/10 訪問介護

訪問介護がなくなると言われているワケは?【噂の真相を徹底解説!】

訪問介護がなくなると言われているワケは?

 

訪問介護がなくなるって聞いたけど…。

 

「本当になくなるの?」

 

「なぜなくなるって言われているの?」

 

訪問介護は在宅で生活するご利用者様になくてはならないサービスのはず…。

 

今回は訪問介護がなくなると言われているわけを介護業界の現状と合わせて解説します!

 

 

訪問介護はなくなる?

訪問介護はなくなる?

 

訪問介護がなくなるかもしれないという噂を耳にすることがありますが、実際になくなる可能性はあるのでしょうか?

 

結論から言うと訪問介護はなくなりません。

 

なぜなら訪問介護は自宅で過ごすご利用者様の生活を支えるために、なくてはならないサービスだからです。

 

しかし現在、訪問介護は様々な課題に直面しています。

 

次の章で訪問介護がなくなるかもしれないと言われる理由を詳しく見ていきましょう。

 

 

訪問介護がなくなるかもしれないと言われる理由

訪問介護がなくなるかもしれないと言われる理由

 

なぜ「訪問介護がなくなるかもしれない」という声が上がるのでしょうか。

 

この章では、その主な理由である

 

  • 総合事業への移管
  • 技術の進歩
  • 人材の不足

 

の3つを解説します。

 

 

総合事業への移管

要支援1・2では2015年4月から現在の総合事業に移行されました。

 

要介護1・2に関しても、訪問介護や通所介護を総合事業に移管するべきとの方向性を財務省が示しています。

 

これは全国一律の基準ではなく地域の実情に合わせたサービスを提供する方が効率的で効果的だと考えられているためです。

 

しかし、「保険外し」や「介護外し」と言われるように課題もあります。

 

地域によって、ご利用者様が受けられるサービスの内容や回数が減り、ご家族様の負担が増えないかという懸念もあります。

 

必要な分のサービスが受けられないことによって介護度が高くなってしまうこともあるかもしれません。

 

総合事業への移管が検討されていることから、訪問介護がなくなるかもしれないといわれるようになったのです。

 

 

技術の進歩

訪問介護の現場において、技術の進歩は革命的な変化をもたらしています。

 

特に、AIやロボット技術の発展は、介護の質や効率を向上させる可能性を秘めています。

 

現在、高齢化社会の進行とともに、介護ニーズは増加の一途をたどっています。

 

このような背景の中で、技術の導入は介護業界にとって避けられない選択となっています。

 

実際に、ご利用者様とコミュニケーションを取れるヒューマノイドロボットや送迎の予定表を作ることができる人工知能などがすでに開発されています。

 

このことから訪問介護もなくなるのではないかと思われています。

 

しかし、技術への過度な依存は、人間の温かみやコミュニケーションが欠ける恐れがあり、また導入コストや維持費用も高いものです。

 

技術の導入を進める際は、人間中心のケアの原則を忘れず、技術を効果的に活用することで、訪問介護の質と効率を両立させる必要があります。

 

 

人材の不足

訪問介護の現場での人材不足は、業界全体の大きな課題となっています。

 

人手不足と言われる介護業界ですが、中でも特に訪問介護では人材不足が際立っているため、訪問介護がなくなるかもしれないと言われています。

 

この問題は、高齢化社会の進行、待遇の問題、キャリアパスの不明確さなど、多岐にわたる要因に起因しています。

 

人材確保のための待遇改善やキャリアパスの明確化はもちろん、業界全体でのイメージアップや魅力を発信していくことが必要です。

 

 

訪問介護サービス利用の現状

訪問介護サービス利用の現状

 

訪問介護サービスの現状として、利用は増加傾向にあります。しかし、人手不足によるサービスの質や提供体制には改善の余地があると言えます。

 

まずは訪問介護の受給者数を見てみましょう。

 

訪問介護の受給者数

 

訪問介護の受給者数は平成30年度に1,000万人を超え年々増加し続け、令和3年度には約1,047万人になりました。

 

その中でも約6割が要介護1・2であるため、総合事業への移管が検討されているのです。

 

また、人手不足も深刻になっており、訪問介護職の有効求人倍率は施設職員の3倍以上になっています。

 

介護職の有効求人倍率

 

自宅での生活を望む高齢者が増える中、訪問介護サービスの利用現状を改善するためには、サービスの質の向上、人材の確保と育成、そして適切な資金配分が必要です。

 

これからは、ご利用者様の声を取り入れたサービスの提供や、新しい技術の導入によるサービスの革新も求められるでしょう。

 

 

訪問介護が直面する問題

訪問介護が直面する問題

 

訪問介護業界は、人材、経済、制度などの面で深刻な問題に直面しています。

 

この章では、訪問介護が抱える問題について

 

  • 資格の必要性
  • 賃金設計の難しさ
  • スタッフの高齢化
  • 人材不足
  • 競合が多い
  • 認知度が低い

 

の6つを解説します。

 

 

資格の必要性

訪問介護員として働くためには介護職員初任者研修の資格が必要です。

 

訪問介護には「身体介助」と「生活援助」がありますが、専門的な知識やスキルが必要な身体介助は初任者研修の資格を取らないと行うことができません。

 

しかし、初任者研修の資格を取るためには約130時間の講義や演習を受講する必要があります。

 

通信だけで取ることはできず、スクールに通うことになります。

 

また、費用もかかるため、訪問介護員として働きたいと思っても資格取得までのハードルが高いのです。

 

 

賃金設計の難しさ

移動時間の多い訪問介護では賃金設計が深刻な課題になっています。

 

例えば、事業所からご利用者様の自宅への移動は「勤務時間」ですが、自宅からご利用者様の自宅に直接行った場合「通勤時間」になるため賃金が発生しません。

 

ただし、移動時間の賃金の対応は、事業所によりさまざまです。

 

事業所とのトラブルを避けるため、面接等で事前に移動時間の賃金について確認しておきましょう。

 

もし、サービス提供時間よりも移動時間が長く、移動時間の賃金がないなど、待遇が極端に悪い場合は相談することをおすすめします。

 

労働基準法に違反している場合は労働基準監督署へ、労働基準法違反とはいえない問題については労働局への相談が良いでしょう。

 

 

スタッフの高齢化

訪問介護の業界では、スタッフ自体の高齢化が進行しています。

 

この問題は、サービスの持続性や新たな人材の確保に影響を及ぼしており、業界全体の大きな課題となっています。

 

現在、訪問介護員として働く人の年齢は以下の通りです。

 

訪問介護員の年齢構成

 

50歳以上55歳未満がもっとも多く、全体の15.2%を占めています。

 

35歳未満の若い世代を見てみると、10.1%と全体の1割しかいないことがわかります。

 

スタッフの高齢化に対応するためには、若い世代への魅力的なキャリアパスの提供や待遇改善、教育・研修制度の充実など、総合的な取り組みが必要です。

 

 

人材不足

訪問介護業界の最も顕著な問題の一つが、人材不足です。

 

この問題は、サービスの質や持続可能性、さらには業界全体の発展に大きな影響を与えています。

 

人材不足の解消のためには、業界全体でのイメージアップや待遇改善、教育・研修制度の強化が必要です。

 

また、異業種からの転職者を受け入れる新しい採用戦略や、地域社会との連携を強化することで、多様な人材を業界に引き入れる取り組みも考慮するべきです。

 

 

競合が多い

訪問介護業界は、高齢化社会の進行とともに市場が拡大しています。

 

その結果、多くの事業者が参入し、競合が激化しているのが現状です。

 

競合が多い中でのサービス提供を成功させるためには、事業者自身の強みや特色を明確にし、それを活かしたサービスの提供やブランディングが必要です。

 

また、利用者の声を取り入れ、ニーズに応じた柔軟なサービス展開を考えることで、競合との差別化を図るべきです。

 

 

認知度が低い

訪問介護サービスは、多くのご利用者様にとって必要不可欠なサポートです。

 

しかし、一般の人々の間での訪問介護の認知度は、その重要性に比べてまだ低いと言われています。

 

これは、サービスの普及や利用拡大において大きな障壁となっています。

 

まだまだ多くの方に、訪問介護の内容や利点、利用方法などが十分に理解されていないのが現状なのです。

 

認知度を向上させるためには、地域社会との連携を深め、実際のサービスの様子を紹介する機会を作るなどのアプローチが必要となります。

 

 

訪問介護の未来

訪問介護の未来

 

訪問介護業界は、高齢化社会の進行や技術の進化、政策の変動など、様々な要因で変化していくことが予想されます。

 

この章では、給与と人材確保の面からどのような改革が行われるのか解説します。

 

 

給与の改善

介護職の給与は他の職種と比べると低い傾向にあります。

 

これまでも、給与に関する政策は行われており、給与は上昇傾向ですが、それでも低いという認識が一般的です。

 

訪問介護の仕事は、高い専門性や体力を要するものでありながら、現状の給与水準はその負担や専門性を十分に反映していないと言わざるを得ません。

 

平成21年からは処遇改善手当も始まり、今後もさらに見直し・検討され、給与が上昇する可能性が考えられます。

 

介護職がもらえる手当はこちら>>

 

 

人材確保

訪問介護業界の発展とサービスの質の向上には、専門的な知識と技術を持った人材の確保が欠かせません。

 

しかし、現状では人材の流入が十分でないことが課題となっています。

 

新人スタッフの教育や研修制度に力を入れ、異業種からの人材を確保したいところです。

 

そのためには、給与や待遇の見直し、キャリアの魅力を高める取り組み、介護に対するマイナスイメージの払拭など、多方面からのアプローチが必要です。

 

人材確保の取り組みとしては、毎年11月4日から11月17日までを「福祉人材確保重点実施期間」として、福祉・介護サービスへの理解を一層深めるための活動が行われています。

 

例えば、厚生労働省では福祉人材確保重点実施期間の実施を全国にアピールし、ホームページや月刊誌、週刊誌を活用した広報活動をしています。

 

訪問介護の人材確保のためには、関係機関と連携し、新たな人材の流入を促す取り組みを継続していくことが大切です。

 

 

まとめ:私たちができる3つのこと

まとめ

 

皆さん、訪問介護の現状と未来について、多くの情報を一緒に学びましたね。

 

介護業界は、高齢化社会の中での重要な役割を果たしていますが、記事内でもご紹介したとおり、さまざまな課題に直面しています。

 

最も大切なのは、これらの課題を乗り越え、より良いサービスを提供するための展望を持つこと。

 

給与の改善や人材の確保、技術の活用など、明るい未来を築くためにすべきことがたくさんあります。

 

中でも私たちができる重要なポイントを3つお伝えします。

 

 

資格取得

資格を取得することで、あなたの信頼性や専門性を示すことができます。

 

介護技術の向上にもつながり、キャリアの幅も広がるでしょう。

 

そのために、資格取得支援のある職場で働くこともおすすめです。

 

 

技術やツールの活用

技術の発展は、訪問介護の現場でも大きな役割を果たしています。

 

苦手意識を持たず、積極的に新しいツールや技術を活用することで、効率的に、そしてより質の高いサービスを提供することが可能となります。

 

 

情報収集

業界の動向や行われる政策、技術の進化。

 

これらの情報を常に収集し、その時に合った働き方やサービス提供方法を選びましょう。

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