2024/04/25 訪問介護

【裏技あり】同居家族がいると訪問介護は利用できない?

「訪問介護サービスを利用したい!」

「だけど、同居家族が居ると利用できないんだっけ?」

心配になりますよね…。

分からないまま利用すると、余分な出費につながるリスクがあります。

そこで、この記事では、家族構成に応じた適切なサービスの選び方を解説します。

この記事を読んで、無駄な出費を抑えましょう。

介護保険における「同居」の定義

介護保険における「同居」の定義

「同居」という言葉の意味は、解釈によって範囲が変わることがあります。

ただ、これが介護サービスの利用範囲を左右するので、少し厄介です。

「同居」とは、具体的に何を指すのか、それが介護サービスにどのように影響するのかを見ていきましょう。

 

関連する用語

  • 住居の共有

介護を受ける人が家族と同一の家屋内で生活していることを指します。

  • 共用部分の非独立性

家の玄関、居室、台所、浴室が独立しておらず、共用されている場合が該当します。

  • 室内の連結性

独立した居室が室内階段や扉でつながっている場合は、同居と見なされます。

  • 家事の援助

同一敷地内に住む家族が日常生活の世話を担っている状況を指します。

同居の認定は、自治体によって異なります。

自治体は住民票が同一世帯であるか、または生計が同一であるかを基に判断することが多いです。

このため、地域によって同居の基準には差があります。

ご自身がどの状況に該当するのかがわからない場合は、ケアマネジャーに確認することをお勧めします。

同居家族がいると訪問介護は利用できない?

同居家族がいると訪問介護は利用できない?

訪問介護サービスにおいて、同居家族が居ることはサービス利用の可否に影響を与えることがあります。

同居が介護サービスに与える影響

同居家族がいる場合、共用部分の清掃はサービス提供の対象外となることが原則です。

介護サービスは、ご本人のみが使う個人的な空間に限られます。

同居の状況は、どのような介護サービスが受けられるかに響いてきます。

自治体による同居の取り扱いを理解し、ご自身やご家族が受けられるサービスを把握することが大切です。

地域ごとの取り扱いを確認し、適切にサービスを利用しましょう。

同居家族と訪問介護の利用

介護保険では、同居家族がいる場合、生活援助サービスは原則として利用できません。

これは、日常的な家事活動は同居家族が担うべきとされるためです。

個別の状況による例外

ご本人の健康状態や家族の状況など、個別の具体的な条件により、適切なケアマネジメントを通じて例外的にサービスが受けられることもあります。

たとえば、同居家族が健康上の問題を抱えていて、サポートが難しい場合などです。

一部では、「家族がいれば何でも家族が対応すべき」という誤解がされています。

ですが、やむを得ない事情も考慮されます。

同居家族がいる場合でも、訪問介護サービスが完全に利用不可というわけではありません。

個々の状況に応じた適切なケアマネジメントにより、必要な支援を受けることができる場合があります。

同居家族が居ても、特別な事情に応じて介護サービスを利用する道が開かれています。

諦めずのに、ケアマネジャーに相談すること、お勧めします。

訪問介護のサービス内容

訪問介護のサービス内容

訪問介護は、要介護者が自宅での生活を続けていくのに、欠かせないサービスです。

このサービスは主に「生活援助」と「身体介助」の二つに分けられます。

それぞれの利用条件や内容には異なる特徴があります。

生活援助

生活援助は訪問介護サービスの中でも特に日常生活に密接に関わる部分です。

このサービスは、自宅で自立した生活を送るために不可欠です。

家事の支援から食事の準備まで、幅広い援助を受けられます。

ここでは、生活援助の具体的な内容と、このサービスがなぜ重要なのかを詳しく見ていきます。

生活援助には下記ようなサービスがあります。

・食事準備

健康的な食事の準備や調理を支援し、栄養バランスを考慮した食事が提供されます。

・掃除

居住環境を清潔に保つための家庭内清掃を行います。これには、床の掃除やホコリの除去、トイレと浴室の清掃が含まれます。

・買い物支援

食材や日用品の購入の代行で、必要な物を確保できます。

・洗濯

衣類の洗濯から乾燥、たたみまでを行い、日常生活の快適さを維持できます。

また、生活援助を利用するメリットは下記の通りです。

  • 自立支援

日常生活の基本的な部分の支援を受けることで、できるだけ自立した生活を続けることができます。

  • 生活の質の向上

清潔で整理された居住環境と適切な栄養が確保でき、健康と幸福感を高められます。

  • 家族の負担軽減

家事などの日常的な負担が軽減されることで、ご家族が精神的、時間的に余裕を持てるようになります。

注意点

介護保険制度の範囲では、同居家族や、その健康状態が一部の生活援助の利用に影響します。

※原則利用できないとされたサービスでも、家族が日常生活の支援を行えないと認められる場合に限り、利用できることもあります。

生活援助は、訪問介護サービスの中でも、自立と生活の質を直接支える重要なサービスです。

適切な生活援助サービスを利用することで、自宅で安心して生活できるようになります。

最適な支援を受けるためにも、ケアプランが適正に作成されることが、とても大切です。

身体介助

身体介助は、身体的な支援を行うサービスで、同居家族の有無にかかわらずサービスを受けられます。

身体介助は、訪問介護サービスの中でも個人の身体的なサポートを行うものです。

これは、日常生活を安全かつ快適に過ごすために不可欠なサービスです。

身体介助では、食事、入浴、着替え、移動などの日常的な動作のサポートを受けられます。

それでは、身体介助が包含する活動とその提供がなぜ重要なのかを詳しく見ていきます。

身体介助には下記ようなサービスがあります。

・食事介助

食事の準備から食べるまでの支援を含み、適切な栄養摂取のサポートが受けられます。

・入浴介助

安全に入浴できるように支援を受け、清潔の維持ができます。

・排泄介助

トイレの使用やおむつの交換など、尊厳を守られながら、排泄の支援が受けられます。

・移動支援

立ち上がり、座る、歩くなどの動作の支援を受け、自宅内外での移動を安全に行なえます。

・着替え支援

衣服の着脱する補助を受け、快適に過ごせます。

また、身体介助を利用するメリットは下記の通りです。

  • 自立の促進

日常生活で必要となった分だけの支援を受けることで、ご自身の能力の範囲内で可能な限り自立した生活を送ることができます。

  • 生活の質の向上

適切な身体介助を受ければ、快適で健康的な生活を送る基盤を作ることができます。身体的にも精神的にも健康の維持に役立ちます。

  • 安全の確保

特に移動や入浴などの動作の支援を受けることで、転倒や事故を避けることができます。

身体介助は、一人ひとりの身体的な条件や健康状態に対応して計画されます。

ケアプランには、ニーズ、好み、生活環境が反映されます。

これによって、自立支援と尊厳が十分に考慮された支援を受けることができます。

身体介助は、訪問介護サービスの中で中心的な役割を担うものです。

このサービスを通じて、日常生活の基本的な動作を安全かつ自立に向けた支援を受けることができます。

適切な身体介助サービスを受けることで、自宅での快適な生活を続けることができます。

生活援助と身体介助の区別

生活援助と身体介助の間には線引きが必要です。

特に「自立支援の見守り」などでは、生活援助と身体介助の区分が曖昧になることがあります。

介護計画を確認するときは、これらのサービスが適切に分類され、必要な支援が提供されるかを見る必要があります。

分からないときは、ケアマネジャーに確認することをお勧めします。

訪問介護のサービスは、ご自身の状況に応じて柔軟に調整してもらえます。

その中でも生活援助は、状況によって適用外となる場合があります。

ただし、適用外と思われる場合でも、特定の条件に当てはまれば利用できます。

一方、身体介助は、安心して日常生活を送れるようにするため、どのような状況でも提供されるべきサービスです。

どんな状況でも利用する裏技

どんな状況でも利用する裏技
訪問介護サービスは、介護保険の範囲内で提供されることが一般的です。

ただし、すべてのニーズを満たすことができるわけではないことがわかりました。

ですが、ここで紹介する「自費サービス」は、介護保険外で提供されるサービスを活用し、より柔軟に利用できます。

自費サービスとは

自費サービスは、介護保険ではカバーできない特定のニーズに応えるためにあります。

このサービスを利用することで、以下のように多様な支援を受けることができます。

  • 身体介護や見守り
  • 食事やトイレの介助
  • 話し相手や夜間の見守り
  • 車イスの移動介助
  • 入退院時の支援
  • 大掃除や病院の付き添い

 

介護保険外サービスの利点

自費サービスの最大の利点は、自由度の高い支援を受けられることです。

例えば、家事代行や買い物代行など、日常生活を豊かにするための支援も自由に選べます。

また、介護保険サービスと組み合わせることで、介護の質を高めることができます。

費用について

自費サービスの費用は、介護保険サービスの自己負担に比べますと高額です。

多くの事業所では1時間あたり2500円から3500円程度です。

介護保険での身体介護の費用が1時間約4000円(自己負担額はこの1~3割ですが)です。

このことから、自費サービスは、比較的コストパフォーマンスが高いと言えます。

介護保険制度ではカバーできないニーズにも対応できるのが自費サービスです。

うまく活用することで、より快適で自由な生活を送ることができます。

自費サービスは、どんな状況でも利用できる「裏技」として、重宝されています。

失敗しない訪問介護事業者の選び方

失敗しない訪問介護事業者の選び方
良い訪問介護事業者を選ぶことは、質の高い介護サービスを受けるために、とても大切です。

事業者を選ぶときには、以下のポイントを確認すると良いでしょう。

ケアマネの同法人ではないか

ケアマネジャーが提供事業者と同じ法人に所属しているかどうかを確認してみましょう。

これは適切なサービスを受けるために、とても重要とされています。

なぜ重要なのでしょうか?

その理由を詳しく見ていきましょう。

・利害関係の透明性

ケアマネジャーと介護サービス提供事業者が同じ法人に属している場合、サービスの選定に偏りが生じる可能性があります。

これは、法人の利益を優先する傾向につながり、利用する側の最善の選択が犠牲になるリスクがあります。

訪問介護はケアプランによって、時間に対する介護報酬に変化があるので、特に注意が必要です。

反対に、異なる法人のケアマネジャーであれば、より中立的な立場からご利用者様に最適なサービスを選定することが期待できます。

 

・サービスの選択肢

同一法人のケアマネジャーの場合、利用可能なサービスの範囲が限定されがちです。

これは、特定の事業者(同一法人)のサービスのみを推薦することにより、他の可能性あるサービスの選択肢を見落としてしまう可能性があるためです。

異なる法人に所属するケアマネジャーを選定することで、より幅広い選択肢から最適なサービスを選ぶことができます。

 

・ご利用者様の利益の最大化

ケアプランの作成において、ご利用者様のニーズに最も適したサービスを提供することはケアマネジャーの重要な役割です。

異なる法人のケアマネジャーは、ご利用者様の健康状態、生活環境、個人的な好みなど、ご利用者様の総合的な状況を考慮して、最適なサービスを公正に選ぶことが可能です。

訪問介護事業者を選ぶ際には、ケアマネジャーとサービス提供事業者が所属する法人が異なるようにすることをお勧めします。

これにより、公平で中立的な介護サービスの選定が可能となり、結果的にご自身の満足度を高めることができるでしょう。

HPにスタッフの写真は掲載されているか

事業者のウェブサイトにスタッフの写真が掲載されているかを確認しましょう。

これは、サービスの透明性と信頼性を判断するための重要な要素です。

この視覚的情報がなぜ重要なのか、その理由と利点を詳しく解説します。

・透明性の向上

スタッフの写真がウェブサイトに掲載されていることは、事業者が透明性を重視している証拠となります。

写真を通じて、ご利用者様やその家族は、誰が自宅に訪問して介護を提供するのかを事前に知ることができます。

これは、特に個人の家庭に入る訪問介護サービスにおいて、安心感を提供する重要な要因です。

 

・スタッフの人柄や専門性の開示

スタッフの写真によって、その人物の人柄や事業所への帰属意識を、ある程度把握することができます。

事業者がスタッフの写真を公開することは、質の高い介護を提供する意志があることを示しています。

サービスを受ける前に安心感を持つ助けとなります。

 

・信頼関係の構築の助け

介護サービスは、ご利用者様の生活空間で提供されるため、介護を提供するスタッフとご利用者様との信頼関係が不可欠です。

ホームページの写真を見ることで、訪問するスタッフを「顔が見える」存在として認識できるため、心理的な抵抗感が軽減されます。

これにより、初めての訪問時からスムーズにコミュニケーションが取れるようになります。

事業者のホームページにスタッフの写真が掲載されているかどうかは、その事業者を選ぶ際の重要な判断材料の一つです。

スタッフの写真があることで透明性が保証され、スタッフとの信頼関係が築きやすくなるため、確認することをお勧めします。

訪問介護を選ぶ際は、この点を確認することで、より安心してサービスを利用することが可能になります。

事前の説明・契約のために訪問してくれるか

訪問介護サービスを選ぶ際には、事前の訪問と説明が行われるかどうかを確認することが非常に重要です。

この事前訪問は、サービス内容の理解、契約の明確化、そして利用者と事業者間の信頼関係の構築に寄与します。

以下に、事前訪問の利点とその必要性について詳しく説明します。

・サービス内容の透明性の確保

事前に自宅に訪問してくれる事業者は、具体的なサービス内容を直接説明する機会を提供します。

これにより、利用者とその家族はサービスの範囲、提供方法、時間、費用など、介護サービスに関する詳細を具体的かつ正確に理解することができます。

文書での説明だけでは伝わりにくい細部についても、直接質問することで疑問を解消できます。

 

・契約条件の明確化

契約の前に事業者が訪問を行うことで、契約書に記載されている条項について詳細な説明が受けられ、どのようなサービスがどの条件下で提供されるのかを明確に理解できます。

これは、後に発生するかもしれない誤解やトラブルを防ぐために極めて重要です。

また、契約書の内容に対する変更や特別な要望がある場合、この時点で相談しやすくなります。

 

・ご利用者様との信頼関係の構築

事前の訪問は、事業者と利用者及びその家族との間の信頼関係を築く良い機会となります。

顔を合わせて話をすることで、相互の信頼感が醸成され、より良い関係の基礎が作られます。
介護サービスは個人のプライベートな空間で提供されるため、事前に関係を築くことは、サービスをスムーズに進めるためにも不可欠です。

訪問介護事業者を選定する際には、事前の訪問と契約前の説明を提供するかどうかを確認することが推奨されます。

これによって、サービス内容の透明性が確保できますし、契約内容も明確になり、信頼関係を築く助けとなります。

その結果、介護サービスを安心して受けられることが期待できます。

まとめ


この記事を読んでいただき、ありがとうございます。

家族がいる状況での介護サービス利用について、多くの疑問や不安を解消できたことでしょう。

適切なケアプランを立ててもらうことで、介護の質を高め、無駄なコストも削減できます。

ご家族の存在が介護サービスに与える影響を理解し、より良い介護生活を実現する一助となれば幸いです。

これからも、安心して質の高い介護を受けられるよう、知識を深めていきましょう。

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